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2017年1月24日 (火)

一月歌舞伎座昼の部

118日 壽 初春大歌舞伎昼の部(歌舞伎座)
メモがどこかへいってしまったので、覚えている範囲で少しだけ(最近、物を落したりなくしたりが頻繁。これも老化か…)メモが出てきたので少し付け足します(2月12日)

「将軍江戸を去る」
大政奉還150年記念だから夜の部の「井伊大老」も併せての上演なんだろうけど、やっぱりお正月の昼の部最初としては淋しいものがある。
とはいえ、芝居そのものは案外悪くなかった。染五郎さんは<英明>で揺れる心の慶喜にぴったりだと思ったし(染五郎さんって、明るさといい意味で辛気くさいようなところがあって、それがこういう役に活きてくる)、気持ちが高ぶって声が高くなるとややヒステリックになるのも慶喜の一面かと思わされた。ラスト、日本の未来に希望をもっているような明るさがよかった。
国を思い江戸の人々を思い勤皇の精神を思う鉄太郎の心を愛之助さんはどこか冷静さを保ちながらの熱さ(つまり感情的にならない)で表現していたし、高橋伊勢守の又五郎さんには状況をじっと見極めるような大きさ、実直さ、鉄太郎の心をしっかり理解していることが感じられて、
3人のぶつかり合いに引き込まれた。愛之助さんは声がいいし、セリフが明晰でメリハリが効いて説得力がある。染五郎さんでひとつ気になったのは、慶喜の「~~なのだぁ」というセリフで、高い声でこれが出る時はちょっと違和感を覚えた。難しいんだろうなあ、この「なのだぁ」は。それにしても真山青果のセリフには打たれるものが多い。「戦争ほど残酷なものはありませぬ」には泣いた。
まったく関係ない染五郎さんトリビア:昨夜だったか今朝だったか、たまたま見ていた
テレビショッピングで「ブライトアップ拡大鏡」という化粧用ミラーをやっていたら、紹介者が「染五郎さんが欲しい物リストに入れた」と突然言ったので1人で大ウケした。
「大津絵道成寺」
山岡鉄太郎に続き、愛之助さん大活躍。藤娘は愛之助さんってわかっていなかったら誰だろうと思ったかもしれない。きれいだった。一番かっこよかったのはやっぱり船頭かな。
外方の吉之丞さんが真面目なような、コミカルなようなで面白かった。
弁慶の家来は「とう尽くし」ラストは染五郎(矢の根の五郎)・愛之助・歌昇(弁慶)が揃って眼福。愛之助さんはヒゲと眉毛がゴールドという鬼姿。

「沼津」
吉之丞さんが「大津絵道成寺」の外方から荷物持ちの安兵衛へ。2演目続けて見られて嬉しかった。
吉右衛門さんはもちろん最高なのだけど、今回は平作の歌六さんに泣かされた(泣く前には重い荷物を持ち上げるユーモラスな動きがうまくて笑った)。娘が印籠を盗んだとわかった時の親心、十兵衛が息子であると気づいたときの決心、親子の名乗り、そして死。その都度泣かされた。それにはもちろん吉右衛門さんとの絡みが大きくかかわっているのだから、吉右衛門さんにも泣かされたと言える。ラストはほんと涙涙で困ったわ。今回はどういうわけか、私の中では雀右衛門さんの印象がちょっと薄かったのだが、それでも吉右衛門さん、雀右衛門さん、歌六さんのトリオが私にとっては「沼津」の最高のスタンダードである、とあらためて思った。見る前は、昼の部長いよ~とかなり引き気味だったが、いいものを見た時は時間の長さを感じないんだな。
<上演時間>「将軍江戸を去る」58分(11001158)、幕間30分、「大津絵道成寺」63分(12281331)、幕間20分、「沼津」109分(13511540

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