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2017年4月 3日 (月)

3月分①:「続 新説西遊記」

325日 若手舞踊公演SUGATA「続 新説西遊記」(神奈川芸術劇場大スタジオ)
去年の「新説西遊記」はKAAT遠いし、で何となくスルーしてしまった。そうしたら梅丸クンの歌舞伎夜話でその話が出て、俄然見たくなり(単純にまるるの金髪が見たいという不純な動機)機会を窺っていたのだ。23日から26日の公演で26日は完売、25日も「完売」の貼り紙が出ていた。
KAAT
は「国民の映画」以来2度目。乗り換えは1回のみで済むけれど、やっぱり遠い。でも横浜の明るい開放感にはほっとする。自由席なので早めに行きたかったが、30分弱前くらいに劇場に着いた。行列‼ ゲッと思ったら同時期にやっていた「オペラ座の怪人」の行列だった。こちらのスタジオは小ぢんまりとしていて、どの席からも見やすそう。花外の席にしようかずいぶん迷って、結局通路際ではなかったが最後列にした(まだ席を選ぶ余裕があった。ギリギリで来た人は係の人が空席をみつけて案内していたし、複数で来ても並び席は取れなそうだった)。全体がよく見えたのは正解だったけれど、表情を見るにはやっぱりオペラグラスを使ったし、照明が暗いので前のほうが迫力は感じられたかもしれない。

開演が近くなったら上手側2階席(歌舞伎座で言えば西側席)に演奏家が座ったのでびっくり。オープンな黒御簾というところか。
全般的な印象は「趣向の華」の延長。だから、なおさら嬉しい思いがした。

あらすじ(KAAT HPより):魔界の妖怪・青袍怪は、天界に住む美しい天女・春蘭に恋をしている。春蘭には三蔵法師という想い人がいることを知った青袍怪は、二人の逢瀬が二度と叶わないように三蔵法師を亡き者にしようと策を練る。ところが、青袍怪の姉の赤袍怪は、実は三蔵法師に思いを寄せているのだった。青袍怪は春蘭をおびき寄せるために、宿屋の主人に姿を変えて三蔵法師一行を招き入れ、赤袍怪はそれに協力するかわりに、妖術で三蔵法師を蓮の花に閉じ込め、永遠に自らのもとに置こうと企む。

青袍怪(藤間勘十郎)が春蘭(花柳凜)に言い寄って、私には三蔵様がいると拒否されて、三蔵に恨みを抱くのが発端→猪八戒役の鷹之資クンの口上。声がよく、ユーモアも交えて楽しめた(鷹之資クンが劇中で食べているのは…と宣伝していた江戸清の肉まん、食べたかった~)→幕が開くと板付きの三蔵法師(尾上菊之丞:やっとこのお名前に慣れた)、沙悟浄(玉太郎)、孫悟空(梅丸)、猪八戒が義太夫で紹介される。という始まり。

役が適材適所。鷹之資クンは大らかで三枚目の資質あり、芝居心と踊りがしっかりしている。玉太郎クンは顔が小さくてひょろっとして手足が長いから踊りが大きく見えるが、その分、細かいところに神経を使わなくてはいけないから大変だろう。鷹之資クンといいコンビ。梅丸クンはめちゃくちゃかわいい。さすがに酒を飲む場面は10代の子たちだからちょっと違和感があったけれど、化け物に勧められてどんどん大きくなっていく盃を口にする悟空はなかなかのものであった。
宗家の大きさ(化け物としての不気味さ、迫力)、菊之丞さんの爽やかさ、この2人が敵どうしとして同じ舞台に立ち、一緒に踊る‼
物語は宗家らしく、世話あり、聞いたか坊主(鷹之資・玉太郎)あり、双面(宗家)のパロディあり、押し戻し(梅丸)まで。
第一幕は、三蔵・猪八戒・沙悟浄の3人が花道を去るのを孫悟空が弁慶みたいに見守り、弁慶みたいに六方で3人の後を追う。そして宗家は青袍怪と赤袍怪の双面で不気味に引っこむ。双面は見応えがあった。主役は宗家だ‼ 勝手な想像だけど、宗家がこういう役をやるたび、本当は歌舞伎役者になりたかったんじゃないかと思う。
休憩の後は化け物に対する悟空の押し戻し。梅丸クンは歌舞伎座の「助六」と掛け持ちだから、前半で終わりかと心配していたら、ちゃんとこんな大事な役どころがあったんだ。とても凛々しくて美しくて、まさに水もしたたる美剣士だ。女方が多い梅丸クンだが、こんな立役もよく似合う。「藤間の御宗家によく似た化け物」がウケた。「かっかっかっごぉ~ぅっ」は未完成ではあるものの、可能性を感じた。翌日「助六」を見て、海老蔵さんのあれを勉強したのか教わったのか、と思った。梅丸クン、兼ねる役者になってほしい。
梅丸クン狙いで行ったので梅丸クンメインになったけれど、國矢さん(酒屋の男)、花柳美樹さん(赤袍怪)、花柳凜さんもらしさがあって、この物語の雰囲気を大いに盛り上げた。
<上演時間>第一幕100分(13001440)、休憩15分、第二幕35分(14551530

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