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2017年5月 1日 (月)

4月分①:命を削る草間彌生

424日 「草間彌生 我が永遠の魂」(国立新美術館)
Kusama3 草間彌生という人を一言で表現するとしたら、私には「すごい人」としか言いようがない。
ずっと前、草間彌生の制作風景をテレビで見たことがある。まさに命を削っている感じがした。
水玉、点描、鮮やかな色、かぼちゃ。去年、TIMEによる「世界で最も影響力のある100人」に選ばれ、文化勲章を受章した。そんなに好きというわけでもなく、と言って嫌いなわけでもなく、草間彌生について知っていることと言えばそれくらいか。
170501kusama4 最初の展示室、「わが永遠の魂」という連作500点のうち132点が上下2枚ずつ壁にずらりと並べられている。まずはその強烈な色の壁に圧倒される。本当ならうんざり疲れそうな色なのに、全然そんなことはなくて、彼女の魂の中に入り込んだみたいで、むしろテンションが上がってくる。すべての作品に題名がつけられていて、それと絵を合せて見ると、草間彌生の中ではこれはそういう表現になるのか、と興味深い。ここは写真OKだった(上の写真は「真夜中に咲く花」)。
この後、初期の作品から見て行くのだが、初期はこんな作品も描いていたのかと驚いた。今の作品からは想像もつかない。けれども、幼いころに悩まされた幻視の影響は既に現れているようだった。草間彌生の病みは現代人の誰もが少なからず侵されているもののように思っていたが、もっともっと深いのだ、自分の中の何かと戦っているのだ、きっと。だから、作品を見る側はその命を削った魂の叫びを感じるのだ。
ニューヨーク時代の突起物で埋め尽くされたボートや「The Man」などの作品、帰国してからのやはり突起物で作られた「ドレッシング・テーブル」などからも彼女の病みが伝わってきて、少しつらくなる。
しかし「無限の鏡の間」はステキだった。全面鏡張り、小さな電飾が無数にきらめく空間でおぼつかない足元。宇宙の中に迷い込んだみたいで幻想的。幽体離脱して、魂だけが宇宙を浮遊しているような感じがした。
チケット売り場は二重、三重の長蛇の列、グッズ売り場のレジは何重もの行列。これを見ただけでも草間彌生の人気が格別なことはわかる。とはいえ、好きな人ばかりでもないだろう。しかし、草間は嫌いという人でも、草間彌生の「凄さ」は認めざるを得ないのではないだろうか。そんなことを考えた鑑賞であった。
Kusama2_2
展示室の外に鑑賞者が水玉のシールを受け取って貼れるブースがあった。何だかわからないまま並んでシールを受け取り、かなり埋め尽くされている中の隙間を見つけて大中小数個の水玉を貼ってきた。なんか楽しかったな。
外には水玉のかぼちゃ。かぼちゃの実物を最初に見たのは20107月、直島でだった。当時は草間彌生のことを今以上に知らなかったみたいだけど、海辺の水玉かぼちゃにはやっぱりテンション上がったな。直島、又行きたくなってきた。







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