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2017年6月

2017年6月30日 (金)

6月追記

書き忘れていたこと。

1.「名月八幡祭」のラスト、満月が本水の舞台床に映ってとてもきれいだった。さっきまで賑やかだった舞台に人は誰もおらず、煌々と照る月だけが余韻を残した。

2.初めて見た「名月八幡祭」の美代吉は福助さんだった。あれから7年。初めて見た「弁慶上使」のおわさは福助さんだった。あれから12年。そう思い出すと、福助さんが演じた色々な女性が脳裏に浮かんできた。

3.「黒蜥蜴」のプログラムで久々に「大ぜい」と書かれているのを見た。仮面舞踏会の男女、私服刑事、一寸法師の手下、岩瀬家の女中。今回の「大ぜい」は、名前の載っている出演者がその場面で大ぜいの人々に扮していたと思われるが、昔の歌舞伎座の筋書きでは名題下さんの名前が載っていなくて「大ぜい」になっていたものだった。今は全員の名前が載っているのが、こちらとしてもうれしいし、ありがたい。

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2017年6月29日 (木)

西武鉄道の記念電車

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約1週間前に見たのにすっかり忘れていた。
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西武鉄道×台湾鉄路管理局 協定締結記念電車だそうで、3月18日から西武新宿線を中心に運行されていたそうだ(鉄道協定が3月14日に2周年を迎えたのだとか)。先月も新宿線に乗ったけど、この電車は今回初めて見た。

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2017年6月28日 (水)

熱海五郎一座2017

627日 「消えた目撃者と悩ましい遺産」千穐楽(新橋演舞場)
年一のお楽しみ。ここのところ笑うのが躊躇われる気分だったけど、たくさん笑わせてもらい、立ち回りにショーと楽しんだ。今年はゲスト女優が藤原紀香さんということで、別の意味の興味も(我ながら下世話)。
ノリカ(親しみを込めてこう呼ばせていただきます)がステキだった。姿を現すだけで、ゴージャス。声がきれいで、滑舌がいいから、セリフが心地よく耳に入ってくる。歌もミュージカルをこなしているだけあって、うまい。おばあさん(気がつかなかったわ~)、ナンバーワンホステス、サブライズ歌謡の夫婦デュオ、スケバン。演技を見ていると、何よりこの人は真面目なんだなと思う。真面目に芝居に取り組んでいるのだ。
題材としては痴漢の冤罪と遺産を絡ませているのだが、痴漢の冤罪についてだけはあまり笑えない気分だった(真犯人にちょっと腹が立ったりしてね)。芸能人が痴漢容疑で逮捕され裁判にかけられたら、世の中大変な騒ぎになると思うけれど、その辺はスルーで、それが原因でデュオが解散したという程度。コメディだからいいんだけどね。
熱海五郎一座は14年目になるそうで、チームワークは当然見事。いつもいじられる昇太さんが今回もたっぷりいじられていた。笑点司会者とか、大河役者とか、結婚のこととか、噛むとか。2幕目では、蕎麦とうどんのすする音の違いをやってみろ、と無茶振りされて、「蕎麦食べます」「太い麺だな」でごまかす昇太さん。オグちゃんも毎度身長のことでいじられる。今回はノリカとコンビだからよけいね~。
ダブルキャストのTake2、千穐楽は最初の2回は東MAXだったけど、去年に続いて深沢邦之さん。悪徳検事役は深沢さんに合っていたと思う。この検事、名前が木曽賢治という。「木曽賢治検事」というわけ。熱海五郎は、登場人物の名前も一つの楽しみで、三宅裕司さん演じる弁護士が「橋上通」と名乗った瞬間、噴き出してしまった。ナベちゃんの医者「藪診誤」や昇太さんの弁護士になり損ねた僧侶「六法禅宗」よりも私としてはずっとウケた。あと、裁判長の「海山熱蔵」、刑事の「杉上左京」もちょいウケ。見ていない目撃者が「三田キヨ」、本当の目撃者が「南井実(みないまこと)」、夫婦デュオが「シャケ&京香」とか、作者(吉高寿男)遊ぶよね。
ラサールさんの大物弁護士「黒伊賀護(くろいがまもる)」に密着する番組「灼熱大陸」には大笑いした。葉加瀬太郎ならぬ弾加瀬次郎(ひかせじろう)、あの曲。そして黒伊賀の事務所は「整列のできる法律相談所」。いろいろなパロディが楽しい。
ハッピーエンドのラストはシャケ&京香(オグちゃんとノリカ)の歌のバックにキラキラのジャケットを着た三宅・渡辺・ラサール・昇太・深澤の5人が舞台上で宙づりになって盛り上げる。そこへ突然、アストライオス(星の神)のフライングが‼ びっくりしているうちに地上に戻ってしまったが、スピーディーできれいな弧を描いていた。

深沢さんの前説は、トランプ大統領。アメリカ国歌とともに登場し、「アタミファースト」とかわかりやすい英語で少し喋り、出演者の名前も英語で紹介し、カタコトの日本語で「メキシコとの間に壁はほしいが、お客様との間に壁は作りたくない」「顔だけ笑うのはやめて」(声を立てて笑ってほしい)「真剣に芝居見ないで」。いつもより前説短いような気がした。

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2017年6月27日 (火)

歯の安静

上の歯の1本がちょっと刺激を与えるだけでも痛い。虫歯の痛みじゃなくて、なんか根本的にヤバそうな痛み。先生は症状を聞き歯を見ただけで、噛み合せのせいで神経が炎症を起こしているのだろうと診断(この先生の診断はいつも早くて的確)。物を噛んだ時にこの歯に特別な負荷がかかるようなのだ。神経を取らなくてはいけなくなるかもしれないが、それは最終的な手段にしたい、ということで、上下の歯を少し削って噛み合わせを調整し、ボンドで隣の歯にくっつけて、患歯に負担をかけないようにする処置を行い、1週間様子をみることになった。ボンド?? 塗られている間、普通の接着剤のにおいがぷんぷん。処置が終わった後、口腔用のボンドなんてあるんですねえ、と感心したら、歯列矯正用にアメリカから導入されたという話であった。
普通に食事をしてもいいのだけれど(普通に食事ができなければ困る、と先生)、患歯はなるべく使わないように、「安静にしてほしい、ということです」。また、ボンドはとりあえずの処置なので、取れたら取れたでかまわない。
う~む、歯の安静って…。治療のおかげで負荷は減って痛みもなくなったものの、安静は守りたい。でも食事するのに1本だけ歯を使わないって難しい。かと言って片方の歯だけで噛んだら今度はそっちを痛めそう。というわけで、とりあえず、噛まなくてもいいミキサー食にしてみた(母の食事とあまり変わらない。母は誤嚥予防でとろみをつけているが、私はとろみなしという違いだけ)。主食なしの煮魚、サラダ、豆腐の味噌和え。サラダはちょっと青くさいが、どれも意外と美味しい。そしてミキサーにかけるために少し水分を足すせいか、通常食に比べて満腹感が強い。そうか、母が半量の食事をさらに半分しか食べられないのはそのせいもあるんだろうか。
多少面倒ではあるが、数日は歯の安静に努めよう。歯はほんと、大事です。トシを取ると切実にそれがわかる。

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2017年6月25日 (日)

六月歌舞伎座昼の部

624日 六月大歌舞伎昼の部(歌舞伎座)
今月は昼の部のほうが後になった。いつも何となく昼の部を先に見ているけれど、やっぱりそういう順番の方がいいのかしら。昼の部だから、ちょっと寝落ちした部分もある。でも昼の部の割には頑張れた方だと思う。
「名月八幡祭」
この芝居はどうしても好きになれない。三次(猿之助)はクズだし、クズとわかっていながら離れられず新助をなぶる美代吉(笑也)は深川芸者の風上にもおけないし、純とはいえだまされる新助(松緑)にもハラが立つし。いや、新助には心から同情しているのよ、いるけど、魚惣(猿弥)に注意されていたのに…って悔しく思ってしまう。
前に見た時の三次は錦之助さん、美代吉は芝雀さん、魚惣は歌六さん、新助は吉右衛門さんだった。正直、ドラマとしては前回のほうがよかった。三次にはいかにも女が放っておけないヒモとしての魅力があったし、美代吉はその場その場の身勝手さにまわりが振り回されるという感じで、悪意のある女には見えなかった(「田舎の人にはうっかり口もきかれない」のセリフがまさにそれを具現していた)。吉右衛門さんの新助には美代吉に運命を狂わされそうな危うさがあった。
松緑さんは江戸っ子らしい竹を割ったようなところが魅力だと思っているので、田舎者の役はどうかなと懸念したが、案外よかった。すべてを失っての絶望が凄まじく、胸が締めつけられるようだった。
笑也さんは透明感があるせいか、ちょっと冷たいのかもしれない。その場その場の身勝手さがあまり見られず、ファム・ファタル感が芝雀さんに比べて薄い。三次に対する気持ちはどうなんだろう。主導権を握っているようで、逆に三次が美代吉のオム・ファタルのような気もする。
猿之助さんは確信犯的に三次のクズぶり(ほんと、ハラ立つわ~)を見せていた。
魚惣は大きさと、新助に対する思いやりと同じ猿弥さんが演じた釣船三婦と重なるものがあった。絶望の新助に対する弱っちゃった感に共感を覚えた。
藤岡慶十郎は坂東亀蔵さんだが、真面目なイメージがこの役には合わないと思った。
江戸の風情はよく感じられるが、なにしろ後味の悪い芝居である。
「浮世風呂」
いや~な気分の後に、楽しくてスッキリした。
幕が開くと真っ暗で鶏の声が聞こえると朝日が差し込むという効果的な舞台。
猿之助さんの踊りは見ているだけでウキウキ引き込まれる。
種之助クンのナメクジは適度な色気があってかわいい。種之助クンは立役としての成長目覚ましいが、女方としてもぐんとよくなった。うちの風呂にもよくなめくじが出てくるんだけど(いったいどこから湧いて出るのよ)、こんなかわいいナメクジなら…、いや、ほんとイヤダだ、ナメクジは。

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2017年6月23日 (金)

涙が止まらない

外出中の電車の中、必死に堪えても涙が止まらない。
朝の海老蔵さんのブログに胸騒ぎを覚えてはいたけど…。
前向きに病気に向かい合い、闘った麻央さん、そして海老蔵さん、ご家族の方々…。
どれだけ勇気づけられたことか。
今はただご冥福をお祈りするばかりです。

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2017年6月22日 (木)

破沙羅、放送情報

わ~い、「破沙羅」をテレビでやるよ‼!
待ってました、この情報。
見に行きたかったんだけど、あんまり高くて断念しちゃって、テレビでやってくれないかなあと期待していました。
でも有料チャンネルだったら…なんて心配していたら、NHK BS。
放送日はまだまだ先の8月27日。22:50~25:05。
今年は時の経つのが遅く感じられるから、8月27日まで遠いなあと思うけど、楽しみ楽しみ。

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2017年6月19日 (月)

スーパー新派誕生:「黒蜥蜴」

617日 六月花形新派公演「黒蜥蜴」(三越劇場)
「黒蜥蜴」はまったく初めて。原作も三島戯曲もお芝居も。というわけで、比較の対象は何もない。全体に乱歩は原作を読んでいないし、テレビでは比較的最近ちょこちょこ見たけど、芝居は歌舞伎の「人間豹」だけ。

劇場内の装飾といい、雰囲気といい、規模といい、三越劇場はまさにこの作品にぴったり。劇場そのものがこの物語の舞台となっていると言ってもいい。そして出演者も黒蜥蜴に雪之丞さんを得たことで妖艶で奇怪な世界が目の前に展開し、明智との成り行きもどうなるのかと、とても面白かった。一寸法師、怪人二十面相、人間椅子といった乱歩の他の作品との絡みもある。
これが新派か、と驚くような芝居ではあるけれど、新派のもつしっとりとした情緒は失っていない。これは「新派の黒蜥蜴」なんだ。スーパー歌舞伎ならぬスーパー新派、緑郎・雪之丞によって新しいジャンルが開けたのかもしれない。
第一部はちょっと眠くなった瞬間があったが、第二部はスピーディーな展開で、なんとだんまり(!)があったり、「ヤマトタケル」の火の踊りを思わせるような緑郎さんのパフォーマンスがあったり(やっぱり歌舞伎でも段治郎さん、見たいよ)、派手な立ち回りで飽きさせない。もちろん、そういうアクションばかりでなく、黒蜥蜴と明智の心理戦、そして「あらっ」という展開にわくわくした。
雪之丞さんは冷酷で気位高く美しく、堂々たる女盗賊ぶり。しかし明智に寄せる心に黒蜥蜴の寂しさ、満たされなさがあらわれているようだった。本当はどこかで<女>になりたかったかもしれないが、<女>には戻れない宿命のようなものにラスト、哀れを感じた。黒蜥蜴は雪之丞さんの持ち役になるだろう。明智と2人で踊るタンゴになぜか笑いが起きちゃったのは、タンゴというダンスの特徴に思わず笑ったんだと思う。
緑郎さんの明智はスマート、カッコいい。冷徹な中に熱い血がたぎっている。それは悪への怒りであり、それでいて悪の張本人への愛であり、明智にはこういう面もあるのか、それも含めて明智は緑郎さんにぴったりだわと思った。緑郎明智の活躍を他の作品でも見てみたい。

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2017年6月18日 (日)

六月歌舞伎鑑賞教室:「毛抜」

615日 歌舞伎鑑賞教室(国立劇場大劇場)
6
16日 外国人のための歌舞伎鑑賞教室(同上)

15
日は眠くて眠くて…。場内もあまり盛り上がらず、ここぞという時にも拍手は起こらず、役者さんもさぞ拍子抜けだったことだろう。学生にそれを求めるのは無理としても、私も含めた大人の観客が拍手すればよかった。なんか、率先して拍手する空気でもなかったのよね。
一転して16日は笑いも拍手も、そうでなくっちゃという感じで、舞台と客席との一体感が生まれたような気がした。
「毛抜」は私が見始めてから鑑賞教室では3回上演されている。歌舞伎初心者にわかりやすい演目で鑑賞教室向けなんだろう。
「毛抜」
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回のうち2回は錦之助さん。前回は12年も前の2005(平成17)年のことで、まだ信二郎時代だった。当時のプログラムを見たら、秦秀太郎と八剣数馬の真剣勝負を止めるのは腰元若菜だった(愛之助さんが鑑賞教室でやった時も若菜だった)。調べてみると、若菜が出る時と出ない時とあったが、去年の浅草も歌舞伎座も若菜は出ず、止め役は巻絹だったので、若菜のことはすっかり忘れていた。
ついでながら、3回のプログラムの表紙の弾正はすべて同じポーズで(目の寄せ方が違う)、題名の下には大きな毛抜きが<踊って>いて、前2回は弾正のみ、今回は巻絹が隣に立っている。
弾正のあの大らかさは何と言っても團十郎さんで、本当に惜しい役者さんを失ったと改めて悲しくなった。でも錦之助さんも明るく大らかで、真面目な面とともに愛嬌も感じられたし、前回は團十郎さんに教わったままという感じだったが、今回は発声も含めて錦之助色が出ていて安定感もあった。「外国人のための」では、錦の前の髪の毛が逆立ったのを見て驚く弾正に笑いと少し拍手が来て、秀太郎の手を取りなでると笑い、秀太郎に振られると又笑い、巻絹を口説いて振られる場面でも笑い。「面目次第もござりませぬ」では15日には無反応だったが、16日は拍手と笑いが起きたのでほっとした。錦之助さんも16日のほうがノっていたかもしれない。浅草歌舞伎でよくカメちゃんなんかが言ってたけど、役者と客席はキャッチボールだってこういうことよね。客席のウケがよいと、弾正の痛快さも際立って、カッコよく見える。

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2017年6月17日 (土)

六月歌舞伎鑑賞教室:歌舞伎のみかた

615日 歌舞伎鑑賞教室(国立劇場大劇場)
6
16日 外国人のための歌舞伎鑑賞教室(同上)

連日になってしまったが、記憶が新しいうちに外国人のための教室が見られたのはよかったかも。
16
日は半蔵門線にやけに外国人が多い。そうか、みんな国立か。って自分もそうなのに、なぜか一瞬ピンとこなかった。
全体的なことを言うと、両日とも3階席はかなり空席が目立った。15日は学生の反応がいま一つ、ココ拍手でしょという場面でも拍手は聞こえず、役者さんとしても拍子抜けじゃないかなと気の毒に思った。それなら自分が率先して拍手すればいいんだけど…。16日は大いに盛り上がった。両日分まとめてレポするので、わかりにくかったらごめんなさい。
「歌舞伎のみかた」
場内真っ暗になり、「歌舞伎という未知の世界へご案内します」という隼人クンのアナウンス。これまでは学生が反応してどよめくのだけれど、開幕前の喧騒を引きずったまま、そういう感じでもなかった。舞台中央にスポットライトが当たり、隼人クンが浮かび出る。そこはさすがに「おお」という空気。しかしその後は、いつものようにぴた~っと静かになるでもない。学生は歌舞伎初めてという子が多く、盆、舞台の奥行の広さ、セリに一つ一つ反応していた。隼人クンの説明は7年前壱太郎クンと一緒にやった時に比べてずいぶんこなれていて(7年前はフレッシュだった)、自分の言葉で客席に上手に語りかけていた。外国人のための教室では下手にライトが当たり、通訳の木佐彩子さんが登場、英語で自己紹介と隼人クンの紹介をすると、スッポンから隼人クンが出てくる。木佐さん、定式幕を「カーテン」と言っていた(日本語で「カーテン開けていただいていいですか」とか)。そうか、幕はカーテンか、と妙に感心してしまった。外国人の反応の良さは想像できたが、日本語の説明でも反応がよかったから、日本人観客も楽しんでいたんだと思う。「外国人のための」では通訳がつく分、隼人クンの説明の時間が短くなるわけで、学生にウケていた盆、舞台の奥行、セリの説明はなかった。その他はおおむね一緒。
花道、柝、黒御簾、ドロ(太鼓)、ツケ。ツケに合わせて立役の走り、女方の走りを実演してみせる。女方ではしなしなと走って真ん中で転ぶと両日とも客席から笑いが起きた。歌舞伎が男性だけで演じられていることを知らない外国人がけっこう多くてちょっと驚いた。女方の姿勢の作り方は「外国人のための」では大いにウケていた。これは「歌舞伎のみかた」ではよく取り上げられるのだが、そのたび、女方さんは大変だなあと思う。隼人クンも、こういう無理な姿勢を保って演じるので、女方の体や動きに注目してほしいと学生に訴えていた。

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2017年6月16日 (金)

懐かしの

昨日、飯田橋駅の南北線と東西線を結ぶ通路で「肝油ドロップ」の売店を見つけた。
なんと、懐かしい‼ まだあったのか、肝油ドロップ。
子供の頃、頭がよくなるだか、栄養があるだかで、毎日飲まされたものだ(味の素も頭がよくなるってやたら食べ物に振りかけられた。あれって、食品に馴染むと美味しくなるんだろうけど、そのまま口に入ると、すっごく不味い)。
肝油ドロップは記憶の中ではグミとかゼリーみたいな触感。でもそのまま飲みこんだのか、噛んだのか、また美味しかったのかどうかは覚えていない。
あまりの懐かしさによほど買おうかと思ったけれど、急いでいたので…。
あの通路には期間限定ショップが出ていて、いつも惹かれながら駆け足で通り過ぎてしまう(余裕ないね、生活に)。

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2017年6月13日 (火)

六月歌舞伎座夜の部②

611日 六月大歌舞伎夜の部(歌舞伎座)
夜の部の続きを。
「一本刀土俵入」
幸四郎さんの茂兵衛はどうかなと個人的にはちょっと懸念があったけれど、完全にそれは吹っ飛んだ。とてもいい茂兵衛だった。いや、これまで見た中でベストの茂兵衛かも(見るたび、ベストと書いているかもしれないけれど、その時その時で感動するから…)。取的の時は大らかで自然な朴訥さがユーモラスでもあり悲しくもあり。猿弥さんの弥八と川べりでやり合う場面は手のつけられない悪ガキと心やさしい空腹ののっそり坊やみたいで幸四郎さんも猿弥さんも楽しんでいるように見えた。
猿之助さんのお蔦はすさんではいても、捨てていないものがある。前に見た時は後姿に寂しさが隠しきれずに滲んでいたけれど、今回はそれに加えて強さのようなものが感じられた。お蔦は最初に見たのが福助さん、それから芝雀さん、そして今回が3回目となるカメちゃん(2年前の魁春さんは見ていない。前2回の茂兵衛は、勘太郎・中車さん)で、こうなるとやっぱり私にとってのお蔦は猿之助さんなんだよね。
我孫子屋の2階と外でのお蔦と茂兵衛のやりとりを聞いているうちに泣けてきた。ちょっと笑いもあったりしてまだ感動する場面じゃないかもしれなかったけれど、2人の言葉の行間に込められた気持ちがびんびん伝わってきて、泣けてきたのだ。
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年後。老若船頭(錦吾、巳之助)、船大工(由次郎)の3人がのどかな空気の中に生活感を醸し出していて、場面転換の後の世界に入りやすかった。あんなにのっそりしていた茂兵衛がどっしり立派な(と言うのもおかしいが幸四郎さんの大きさに「立派」と言いたくなる)博徒になっている。暴れん坊の弥八もいっぱしの親分になっている(猿弥さんが10年前も含めてうまい)。一方、あのすさんだお蔦は細々ながらすっかり地道な生活を送り、いい母親になっている。利根の渡しで子守女に背負われていた赤ん坊が母親のお手伝いをする少女になっている。茂兵衛の変化よりもお蔦の変化よりも、私はお君の成長に10年の日々が経ったことを痛感した。子守女が背中の子はお蔦が生んだ父なし子だと茂兵衛に答えたあの場面の茂兵衛が鮮明に思い出されたから。
「思い出したっ」は、今回はお蔦の家の門口で茂兵衛が相手を頭突きした時。この頭突きは見るたびタイミングが違うような気がする。

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2017年6月12日 (月)

六月歌舞伎座夜の部①

611日 六月大歌舞伎夜の部(歌舞伎座)
最近、1日中眠くて眠くて、夜の部だって寝に行くようになるんじゃないかと不安だったけれど、全体的に意外に頑張れた。
「鎌倉三代記」
この演目意外にも4回見ているらしい(1度はリピート)のに、とにかく苦手な演目で、まともに起きていられたことがない。当然今回も不安で、夜の部は上演時間が長いからパスしようとも思ったが、案外頑張ることができた(途中、多少寝ました)。チラシで先にあらすじを読んでいたせいか、話のとっかかりがわかり、またセリフや前半の義太夫も思いのほか聞き取れた。そうやって見てみると、ほとんど動きのない芝居(だから眠い)というのはまったくの思い込みであった。
雀右衛門さんの時姫、松也さんの三浦之助、バランスは悪くない。雀右衛門さんが若々しくてきれいで夫を思う心が可愛い。父と夫の板挟みに苦悩する心情にはうるっときた。夫は他人、父は血族と思うのだけれど、結局は父を討つ決意をする時姫。松也さんは重傷でありながら時姫の真意を測り、父親を討つことを決意させるという難しい役どころだったが、瑞々しくてニンに合っていたと思う。
秀太郎さんの長門は短い出番ながら長門という人の気概を見せていた。
暖簾の陰に藤三郎の幸四郎さんの姿がちらっと見えた時拍手が起きかけたが、幸四郎さんは一度引っこんでしまった。すぐに出てきたが、拍手はためらいがちにぱらぱらと。藤三郎はあまり愛嬌は感じられなかった。そのかわり高綱は幸四郎さんらしい大きさが圧倒的だった。
おくる(門之助)がよかった。突然自害して私は驚いたけれど、登場人物は誰も驚いていなかった。忠義のために死んでいく者の哀れを感じた。
ところどころ、ちょっと尼ヶ崎閑居に通じるものがあるような気がした。
「御所五郎蔵」
両花道はやっぱりいい。とは言っても私の席からは仁左様は斜め後ろ姿しか見えなかったし、子分たちは声のみだったけれど。それでも仁左様はずっとカッコよかった。本舞台で全部見えるようになったら、肩をそびやかしたスッキリほっそりの姿のまたカッコよさ。左團次さん(土右衛門)との達引は緊張感が溢れていて面白かった。
五郎蔵は誰が演じてもあまりお利口に見えなくて、気持ちはわかるけど共感できない、皐月の気持ちをわかってあげて…と、この演目はあまり好きになれないのだが、仁左様の五郎蔵は違った。皐月の去り状を2度読み、2度目はじっくり目を通して皐月の本心を測っている様子。そこへ皐月が姿を見せ、縁切り。五郎蔵と一緒じゃ一生楽できないからと言われた時の「そりゃあまりに情けないぜ」といった表情が印象的だった。そしてだんだん怒りがこみあげてくる。そこへ至るまでの心情に今回は共感、いや同化さえできたのは自分でも意外だった。皐月の気持ちをわかってあげてよ、というのは今回も同じだが、腹立ちゆえにそれが見えなくなっている男伊達の意地、せっかく皐月が工面した二百両を受け取らない意地がよくわかる。
一方の皐月(雀右衛門)も本心を隠して縁切りする辛さが哀れだった。
逢州の米吉クンは顔に幼さはあるものの、五郎蔵をなだめる必死さに皐月を思う心が感じられ、その場をおさめる貫録のようなものも見られた。
左團次さんは不気味さと、皐月にぞっこんの男の心情をうまく見せていた。一緒に歩かないとイロになった甲斐がないという土右衛門はいつもかわいいところあるなと思う。
五郎蔵の子分として吉之丞さんが出ていたのでほっとした(四月の休演以来どうしたかなと心配していたので)。


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2017年6月 8日 (木)

まあまあ

今日は7月歌舞伎座の発売日。
そしてあさイチに海老蔵さん出演(緊急生出演、って…)。
七月歌舞伎座の話をしてたからこれは入店混雑しそうと予想したけど、案外すんなり入れて、まずは夜でしょ(あさイチ、あさイチ)というわけで、Swing指定席を狙ったら、×gawk 宙乗り小屋からは遠い席なのに…。そこで別の席を選んだが、まあまあというところか(花道は諦めた)。
次は昼の部。日程が×、貸切だった。そして指定席も×。しかも、選んだ席が確定するまで長い長い。青い丸がくるくるくるくる。これをじっと我慢がつらい。せっかちな私はついつい余計なことをしたくなる。画面を見ているといらいらしてくるので、他に気をそらせていたらやっと確定できた。それから決済までが又長かった。それでもとにかく無事に取れたし、座席もまあまあ。たまには違う席で見るのもいいかもしれないしね。

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2017年6月 7日 (水)

利休、長次郎に思いを馳せる:「茶の湯」

62日 「茶の湯」(東京国立博物館)
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日に終わってしまった展覧会で、これもギリギリで鑑賞。「茶の湯」は近美の「茶碗の中の宇宙」(楽焼)ともコラボしていたし、会期最初の方が混んでいたように思うので、逆に会期末のほうがいいかななんていう期待もあった(土日じゃ混むだろうけど)。実際のところ、中はけっこう混んでいて、人の頭の間から見るという箇所もあったけれど、おおむね、ちゃんと見られた。
でも、ちゃんと見たところで、やっぱり茶碗の世界はわからない。自分の感覚としてこの茶碗はいい、この茶碗は好きというのはあっても、客観的な評価を見てもわからないし、茶碗に表現された作者の深い考えも私には察することができない。
それでも、茶の湯が日本人を魅了したことはDNAだろうか、なんとなくうっすらと理解できるような気がした。そして茶の湯の歴史を辿りながら、タイムスクープハンターの壮絶な「闘茶」を思い出した。
茶碗としていいなと思ったのは長次郎だ。轆轤を使わない手捏ね茶碗。長次郎って確か楽焼の始祖(もう、その程度の記憶…)、楽焼って手捏ねだったんだっけ。って、楽焼の展覧会を見た時にわかってなかった…。情けない話だけれど、今回再び長次郎の作品を見て、手捏ねを始めた理由、その独創性、それが認められた社会を思い、楽焼の良さをあらためて認識した次第。
当然、利休は大きく取り上げられているわけだが、利休の作品や書を見ながら、武士でない利休は秀吉に自害を命じられてどんな気持ちだったんだろうとそれが切々と胸に迫ってきた。作品としては竹茶杓(利休に限らず)が面白かった。とくに利休の「ゆがみ」は利休から徳川三斎に、三斎から平野長奏に贈られたそうだが、三斎が手放すとき「涙をこほし申候」と書いた手紙を添えたとのことで、竹茶杓への愛着を思うとより興味深く感じられた。
「油滴天目」が2点出ていた。油滴は「禅」の展覧会(201611月)に見たことがあるよなあと思い出していたら、1点は同じ油滴だった(と、後でわかった)。大阪市立東洋陶磁美術館所蔵で、豊臣秀次が持っていた物。静嘉堂の持っている「曜変天目」も57日まで展示されていたようだ。
お宝ガレリアで見た「初花」、小堀遠州の「転合庵」(トーハクの庭にある)を思い出したが、あの番組はこの「茶の湯」とコラボしていたんだっけ。
最後に近代数寄者として、平瀬露香、藤田香雪、益田鈍翁、原三溪、畠山即翁が取り上げられていて、美術と財力の関係をここでも実感した。私が名前を知っているのは原三溪だけだが、たまたま最終期は原三溪のコレクションが展示されていた。

トーハクらしくボリュームたっぷり(疲れた)、貴重な品々ばかりだったが、茶の湯の世界はやはり、静かに味わいたいものかもしれない。

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2017年6月 4日 (日)

国立やっと取れた

タイミングが0点何秒かずれたんだろうか。
国立のチケット、なかなか接続できなくて、混雑していますのメッセージも出たりして、でも8分経ったらやっとつながって、無事希望の日時、希望の席が取れた。取れるだろうとは期待していたものの、やっぱりこれだけ時間が経つと心配だもの。
先月はたしか発売日だったのを5~6分経ってから思い出してすんなり入れたはいいけど、外国人のための鑑賞教室のチケットがみつからず、通常の公演日を取ってログアウトした途端、外国人のためのチケットは別に立ててあることに気づき、取り直したんだった。せっかく取ったチケットだから両方行くつもりだけど…。

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2017年6月 2日 (金)

八月歌舞伎座演目

納涼歌舞伎の演目と配役が発表になっていた。
そうか、今日は6月の初日か。最近すっかり初日を見なくなっているので忘れていた。
納涼歌舞伎の詳細は→ココ
ミーハーとしては出演者がめっちゃ楽しみ。
外出直前なので取り急ぎ。

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