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2017年6月17日 (土)

六月歌舞伎鑑賞教室:歌舞伎のみかた

615日 歌舞伎鑑賞教室(国立劇場大劇場)
6
16日 外国人のための歌舞伎鑑賞教室(同上)

連日になってしまったが、記憶が新しいうちに外国人のための教室が見られたのはよかったかも。
16
日は半蔵門線にやけに外国人が多い。そうか、みんな国立か。って自分もそうなのに、なぜか一瞬ピンとこなかった。
全体的なことを言うと、両日とも3階席はかなり空席が目立った。15日は学生の反応がいま一つ、ココ拍手でしょという場面でも拍手は聞こえず、役者さんとしても拍子抜けじゃないかなと気の毒に思った。それなら自分が率先して拍手すればいいんだけど…。16日は大いに盛り上がった。両日分まとめてレポするので、わかりにくかったらごめんなさい。
「歌舞伎のみかた」
場内真っ暗になり、「歌舞伎という未知の世界へご案内します」という隼人クンのアナウンス。これまでは学生が反応してどよめくのだけれど、開幕前の喧騒を引きずったまま、そういう感じでもなかった。舞台中央にスポットライトが当たり、隼人クンが浮かび出る。そこはさすがに「おお」という空気。しかしその後は、いつものようにぴた~っと静かになるでもない。学生は歌舞伎初めてという子が多く、盆、舞台の奥行の広さ、セリに一つ一つ反応していた。隼人クンの説明は7年前壱太郎クンと一緒にやった時に比べてずいぶんこなれていて(7年前はフレッシュだった)、自分の言葉で客席に上手に語りかけていた。外国人のための教室では下手にライトが当たり、通訳の木佐彩子さんが登場、英語で自己紹介と隼人クンの紹介をすると、スッポンから隼人クンが出てくる。木佐さん、定式幕を「カーテン」と言っていた(日本語で「カーテン開けていただいていいですか」とか)。そうか、幕はカーテンか、と妙に感心してしまった。外国人の反応の良さは想像できたが、日本語の説明でも反応がよかったから、日本人観客も楽しんでいたんだと思う。「外国人のための」では通訳がつく分、隼人クンの説明の時間が短くなるわけで、学生にウケていた盆、舞台の奥行、セリの説明はなかった。その他はおおむね一緒。
花道、柝、黒御簾、ドロ(太鼓)、ツケ。ツケに合わせて立役の走り、女方の走りを実演してみせる。女方ではしなしなと走って真ん中で転ぶと両日とも客席から笑いが起きた。歌舞伎が男性だけで演じられていることを知らない外国人がけっこう多くてちょっと驚いた。女方の姿勢の作り方は「外国人のための」では大いにウケていた。これは「歌舞伎のみかた」ではよく取り上げられるのだが、そのたび、女方さんは大変だなあと思う。隼人クンも、こういう無理な姿勢を保って演じるので、女方の体や動きに注目してほしいと学生に訴えていた。

見得、ツケ、立ち回り、黒衣。立ち回りは蝶一郎さん、やゑ亮さんとの実演で、ゆっくりした形式的なものからテンポの早い立ち回りで魅せる。隼人クン、かっこいい。
そして白いカシラが舞台に登場する。白と赤は獅子や竜など空想上の動物、茶色・黒は幽霊や鬼などまがまがしいものを表現すると説明し、隼人クンがそれをかぶる。45kgあるので滑り留めとして布を頭に巻く。学生には、カシラにはヤクの毛が使われているが、ヤクは絶滅危惧種なので新しいものは作れない、そこで古いものを再利用していると言っていた。毛振りの実演は嬉しい。やっぱり盛り上がるよね。毛振りが終わった後も解説がある。隼人クン、「毛振りの後は喋ることはないので」と息を切らしながら、黒衣の手から<水>と書かれた筒を受け取り飲む(水分摂取は学生の時だけ)。木佐さんに「頭くるくるっとはならないんですか?」ときかれ、ならないと答える。毛振りは歌舞伎に興味をもってもらうためにもいいアイディアかもしれない。
さて、ここへ毛抜きと磁石が登場。毛抜きは実寸大のもの、舞台で見えやすいように少し大きいもの、そして差し金の先についた特大のもの。「これなら3階のお客様にも見えるでしょう」で、「外国人のための」では3階の客が手を振って応えていた。差し金を持っているのは裃後見で、裃は武士の正装(外国人には「今のスーツ」)。磁石はU字形のものと丸い方位磁石。お芝居に出てくるのは方位磁石だが、昔の人には両方とも磁石(magnet)であったと。ここで忍びの扮装をした八重之さんが現れて方位磁石を盗むのだが、隼人クン、裃後見の蝶一郎さんと3人で何とも微妙な小芝居がある。「外国人のための」では、「彼(八重之さんのこと)、今日のために1カ月練習しました」ですって。微妙な小芝居ではあったが、盗まれたことによって注目を集めた磁石が次のお芝居で重要な役割を果たすのであるから、まあいいか。
それから「毛抜」をスクリーンを使って解説。秦秀太郎が隼人クンであることがわかると外国人は喜んでいた。
最後はSNSで歌舞伎を広めてほしいということで写真撮影タイム。何年前だったか亀鶴さんの時以来の写真OKで、嬉しかったけれど、3階の一番後ろから携帯で撮っても豆粒にしかならない…。ズームしたものはぼやけている。「外国人のための」では撮影タイムはなかった。
隼人クンはこの後20分で汗を拭き、白粉を塗って衣裳と鬘をつけて秦秀太郎として、板付きで出演するのだから、大変‼ お疲れ様でした。

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