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2019年4月30日 (火)

四月歌舞伎座夜の部:「実盛物語」「黒塚」

4月26日 四月大歌舞伎千穐楽夜の部(歌舞伎座)
夜の部も最後の演目「二人夕霧」は見られなかった。「黒塚」まで見られたのがせめてもか。
「実盛物語」
久々の仁左様(3月は見られなかったので)が爽やかで、それだけで大満足のところ、実盛のその時々の心持が伝わってきて、腕の発見、実盛が語る小万の腕を斬った仔細、小万の蘇生場面を通して、「義賢最期」から続くこの物語の流れがどっと心に押し寄せてきた。瀬尾(歌六)のモドリは、モドリとはいいながら、平氏=悪、源氏=善の物差しに基づいたものであり、主家に忠実な瀬尾の苦悩が私にはいつも哀れに思える。孫に手柄を立てさせるために自ら孫の手を持って己の腹を刺させたり首を斬らせる勇猛なおじいちゃんの愛情に涙した。孫にほおずりをした時、ああ、孫に会えて、孫に愛情をひと時たりでもそそげてよかったな、と本当に泣けた。
孝太郎さんの小万は、これまでで一番この世の人でない感じがした。
「黒塚」
面白かった。見るたび、岩手の喜びがはかなく消えるのが哀れで、このたびは人間の罪の深さと許しについて考えさせられた。猿之助さんはずっと腰を曲げ膝を曲げ、身体的に大変だったろうが、体の芯がぶれないのが凄い。猿弥さんの強力がやはりうまい。種之助さん・鷹之資さんの山伏も凛々しく、信仰に厚い雰囲気が出ていてよかった。錦之助さんの高僧が清潔感と上品さで光っていた。
<上演時間>「実盛物語」85分(16:30~17:55)、幕間30分、「黒塚」73分(18:25~19:38)、幕間20分、「二人夕霧」56分(19:58~20:54)

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コメント

ご無沙汰しています。
令和最初の歌舞伎座の初日の昼の部を観てきました。
まずは目出度し目出度しというところですね。

7月の演目もロビーの欄間を見て目をぱちくりさせました。


投稿: うかれ坊主 | 2019年5月 3日 (金) 21時39分

うかれ坊主様
おはようございます。
なかなか歌舞伎にも行かれず、感想もアップできず、4月の感想はなんとか平成のうちにと焦り、夜の部は簡単になってしまいました。

令和最初の初日昼の部をご覧になったのですね。おめでとうございます‼ やはり元号の変わった初日は気分が違うでしょうね。私はチケット発売日には元号が変わることをまったく意識しておらず、いつもの通り取ってしまいました。私としては、当日用事が入らないことを願うばかりです。

投稿: SwingingFujisan | 2019年5月 4日 (土) 10時25分

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