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2019年6月20日 (木)

六月歌舞伎鑑賞教室:「歌舞伎のみかた」「神霊矢口渡」

6月11日 歌舞伎鑑賞教室(国立劇場大劇場)
10日も経ってしまい記憶がさだかでない部分もあるのは乞ご容赦。
「歌舞伎のみかた」
時間になると、歌舞伎らしからぬポップな音楽(曲名、わからない→PharrellのFreedomという曲だそう)が始まるも、場内は騒がしいまま。そのまますぐに真っ暗になりワーキャーは最高潮に。Tシャツ姿の虎之介さんがいまどきの若者らしく音楽、手拍子に乗って舞台に登場する。セリが上がり、回る。
この日の学生たちはノリ、ウケがめちゃくちゃよくて、いちいちの反応が面白い。
虎之介さんは姿を消し、解説の声だけが聞こえてくる。黒御簾で浜、波など水音の音楽を聞かせる。そしてドロドロの音楽になり、すっぽんから白装束の幽霊が現れる。場内は再びキャー!! 幽霊がその場で鬘と白装束を取ると、それは袴姿の虎之介さん。大ウケである。
舞台に出た虎之介さんは見得を見せる。すると突然の大音響。虎之介びっくりの様子を竹本が語る。
この後、女子高生2人が舞台に上がり、ツケ付きで見得、女方の基本姿勢を実演学習。2人旅の姫と局(鴈成、扇乃丞)に山賊2人(翫政、光)が登場して小芝居を見せる。襲われた2人を助けるべく虎之介さんが戦うが脛を打たれて倒れてしまう。危うし、姫君というところで、突然電気がビリビリ流れ、さんぞく2人は感電してしまう(お決まりの黒い布に白い骨)。その電気は平賀源内(いてう)がエレキテルで発生させたものであった。
と、まあ、この後の「神霊矢口渡」の作者をこうやって紹介したということだ。女子2人はこれも舟「神霊矢口渡」にちなむ舟に乗って花道をひっこむ(何かあるたびに「いいなぁ」の学生たち)。
虎之介さんは客席へ。いてうさんの源内が物語を説明し、虎之介さんは隣の席のOクンをいじって笑いを誘っていた。
源内の説明が終わると写真タイム。Oクンを舞台に上がらせて3人の写真を客席から撮影(3階最後列からスマホで撮っても、ね~)。
学生たちには大ウケの「歌舞伎のみかた」だったけれど、案外中身が薄く、歌舞伎のこと、演目のこと、ちゃんとわかってくれたかしら。毎回マンネリかもしれないけれど、見る方は変わるのだから、もっと歌舞伎の本質とか基本をきちんと解説してもよかったんじゃないかしら。そういう私はアタマが固いかな。まあ、こういうとっかかりから興味をもってくれる人がいればいいということかしら。

「神霊矢口渡」
久しぶりに見たせいか、物語前半の記憶はほとんどなく、新鮮な気持ちで見た。虎之介さんは御浜御殿では手も足も出ない感じだったが、義峰は悪くなかったと思う。武将らしいきりっとしたところも、美男らしいやわらかさもあり、兄を不当に打たれた悲しみや悔しさも感じられた。ただ、いかんせん、幼い。年齢が上がってくればもっと役に合ってくるだろう。
壱太郎さんは、義峰を一目見て即座に扉を閉めるところがちょっときつい印象だった(お光が恋敵を見て扉をぴしゃっと閉めるような…)。また2度目に扉を開けたときもさほどビビッときた感じがせず、一目惚れがピンとこなかった。そのため、前半はその気持ちに乗れなかった。しかし後半、恋心は初々しい乙女をこうも策士に変えるのか、という好ましい驚きをもった。
人形振りは後見の足と合わない箇所もあったように思うが、なかなかよかった。「歌舞伎のみかた」では人形のように動くという一言だけだったように思うが、もうちょっと詳しく説明したほうがよかったのではないかしら。
頓兵衛(鴈治郎)は意外と平凡。もっと憎らしくてもよかった。しかしどうしたらあんなに強欲になれるのだろう。ずっとそうだったからだと自分でも言っていたが、見る方としては戻りを期待したいところ。源内さん、シビアだな。人間そう簡単には戻れないということか、あるいは物語として戻らせたくなかったのか。
亀鶴さんを久しぶりに見た。六蔵という役も面白い役だが、イマイチだった。
といろいろ書いてきたが、最後は泣けた。幕の閉まる寸前、急にぐっときて、涙が…。人形振りからの壱太郎さんの演技が心を打ったのだろう。
観客の高校生、わかってくれたかな。
それにしても、歌舞伎鑑賞教室って、拍手のしどころがむずかしい。ここ拍手というところなのに誰も手を叩いていないから私もスルーしちゃったり。それでも時々拍手したのだけれど、1人だったりごく少数だったり。役者さんもやりづらくないかしら。

<上演時間>歌舞伎のみかた30分(14:30~15:00)、幕間20分、「神霊矢口渡」75分(15:20~16:35)

余談:以前に2度ほどお邪魔したことのある半蔵門駅ビル(?)2階のセレクトショップがなくなっていた。店を見上げても商品が見えなかったから、お休みではなく、やめちゃったんだと思う。そろそろ何か見に行こうかなと思っていたからちょっとショック。

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